中学校社会科(歴史的分野)学習指導案

 
1.学年    2学年
 
2.単元名    「欧米諸国のアジア進出と日本の開国」

3.単元のねらい

 本単元は、欧米では産業革命、市民革命が達成され、近代国家が確立し、それを背景にアジア諸国に進出したこと、日本では、そうした動きの中での、ペリー来航、開国、江戸幕府の滅亡を学習する。世界においても、日本においても、「近代」が始まる時代の大きな転換点を扱う単元である。そこで、 欧米諸国のアジア進出を背景にした我が国の開国に至った状況や、その後の社会の混乱から江戸幕府の滅亡までの過程を、世界史的な視野から積極的に追究し、考察する。
 3時間目に「ペリーの来航と開国」について学習するが、この時間は「神奈川」が歴史の舞台となっている。郷土の歴史に対する興味を高める意味でも、県内の博物館等の資料をパソコン上に投影し、生徒の学習に対する意欲を喚起したい。加えて、今後生徒が自ら博物館等を訪ねたり、インターネットのホームページ等から記事を収集するきっかけとしたい。
 また、パソコンや情報通信ネットワークを活用した学習に加え、ワークシートを用いた学習を行い、資料を選択・活用する学習活動を展開することを通じて、作業的、体験的な学習の充実を図りたい。


4.指導計画(4時間扱い)

産業革命と市民革命
(1時間)
〈ねらい〉
 産業革命と市民革命(フランス革命を中心に)の内容について把握し、革命がその後の社会に及ぼした影響について考察する。
〈指導のポイント〉
(1)
産業革命については、工業の進展や社会の変化を理解させ、資本家と労働者の状況をまとめさせる。
(2) 市民革命についてはフランス革命を中心に扱う。
欧米諸国のアジア進出
(1時間)
〈ねらい〉
 欧米諸国が工業製品の市場や原料の供給地を求めてアジアへ進出した過程について調べ、その影響について理解を深める。
〈指導のポイント〉
(1) 欧米諸国のアジアへの進出について、歴史地図にまとめ、植民地化していったことについて理解させる。また、時代背景やアジア諸国へもたらした影響について考察させる。
ペリーの来航と開国
(1時間)本時
〈ねらい〉
 ペリーの来航から日米修好通商条約の締結に至る過程を、様々な資料を使って考察し、開国の歴史的意義を理解する。
〈指導のポイント〉
(1) ペリー来航時の幕府の対応の様子や民衆の反応について追究させるためパソコンを使ってデジタル資料を活用し、生徒の学習意欲を高める工夫をする。
(2)
日米和親条約と日米修好通商条約の内容を把握し、開港地を白地図に記入させ、また不平等な内容等をワークシートにまとめさせる。
倒幕運動と幕府の滅亡
(1時間)
〈ねらい〉
 倒幕運動から江戸幕府の滅亡までの過程を様々な角度から考察し、外国に対抗する国家づくりについて理解する。
〈指導のポイント〉
(1)
薩摩・長州両藩が尊皇攘夷から倒幕へと向かっていった背景や理由を、幕府や諸外国との関係、民衆の様子等と関連づけて考察させる。
(2)
歴史上の人物(開国期から幕府の滅亡に至るまで)を調べ、その業績についてまとめさせる。


5.本時の目標

(1) 江戸幕府が対外政策を転換して開国した背景と理由を考察し、条約の内容やその後の国内の動きを理解する。
(2) 情報通信ネットワークやワークシートを活用して、作業的、体験的な学習を展開することにより、歴史に対する興味・関心を持つとともに、学習の過程における調べ方や学び方を身につける。


 
6.本時の展開(3/4)

学 習 活 動 と 内 容
教 師 の か か わ り
評   価
教科書やパソコン上の資料を見て、幕府の対応や民衆の反応について考える。

 

 

ペリー来航に関する資料などをパソコン上に投影し、幕府の対応や民衆の反応について考えさせる。

投影する画面

パソコン画面上の資料が、神奈川の博物館(資料館)の資料であることに触れ、その他の資料がインターネットのホームページで閲覧できることを知らせる。

※ 神奈川県立歴史博物館
http://ch.kanagawa-museum.jp/
※ 横浜開港資料館
http://www.kaikou.city.yokohama.jp/

机間指導をしながら、生徒の様子をよく観察するとともに、発言の機会を出来るだけ多くの生徒に与える。

【関心・意欲・態度】

ペリーの来航時の幕府の対応や民衆の反応について関心を持ち、様々な資料を意欲的に追究している。

 

発表内容やノートの記述から評価する。

 

「大統領の国書」の資料を読み、開国要求の内容について理解する。
「大統領の国書」の資料から、開国要求の内容について理解させるとともに、幕府が開国に踏みきったいきさつや理由について、他国との関係も踏まえて説明する。
 
日米和親条約と日米修好通商条約の内容をワークシートにまとめる。ワークシートには、白地図に開港地を記入し、また条約の内容をわかりやすくまとめる。
ワークシートを用意して、白地図に開港地を記入させる。また、日米修好通商条約の不平等な部分等にも着目させ、分かりやすくまとめさせる工夫をする。

 

幕府が対外政策を転換して開国したことにより、欧米諸国のアジアへの進出が日本にも及び明治維新の動きを生み出されたことに触れる。

【資料活用の技能・表現】

日米和親条約と日米修好通商条約の内容を把握し、開港地を白地図に記入し、条約について、不平等な内容等を、プリントにまとめている。

 

ワークシートの内容から評価する。
井伊直弼を中心に、安政の大獄と桜田門外の変について理解する。
開国という歴史の流れの中、幕府や公家などの立場から尊皇攘夷運動とその弾圧について理解させる。 
 

 
所属 神奈川県立総合教育センター 研究開発課       氏名 松村 徹

  平成15年3月