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作業実習の安全

     技術科

 技術・家庭科では作業体験を通して様々な能力を育てていく教科で、作業体験の中には機械類から工具・刃物類等を使用する中で様々な危険を知り、安全に使いこなせる能力の育成が他教科と大きく違っている点です。最近の子ども達の実生活での作業体験が少なくなる中で、道具の使い方を知らず、彫刻刀を持たせて彫らせるとすぐに怪我をしたり、刃を欠いたりして思ったような作業ができないのが本教科の悩みになっています。子ども達の加工技能の向上をねらい、安全に作業を進め、成就感のある作品製作を行い、実生活に転化できる知恵や技能を目指してこの手引きを製作しました。また、本教科を指導する教科外の先生も含めて多くの先生方に利用して頂き、先生自身の指導法や技能の向上をねらい、安全教育の普及を図っていきたい。当教育センターの実技研修講座を受講された8名の先生方と共に、簡単な作品製作を通して使用した機械類、工具を中心にまとめてものです。ベテランの先生の知恵をのせてあります。なお、この手引きを読まれた先生方からも編集方法、作業内容、安全指導、他の機械・工具、他の作業内容等些細なことでも御意見を頂ければ幸いです。
この資料は、平成8年に作成したものをもとに作りました。
 
技術・家庭科で使用する頻度の高い機械

 機 械 名

作業目的

      概     要

丸のこ盤

木材の切断

回転した丸のこの刃に木材をあて切断する。

糸のこ盤

木材の切断

糸のこ刃が上下運動をし木材等の曲線引きをする。

自動かんな盤

木材の切削 

数枚のカンナ刃が回転し、木材がローラーで自動的に送られ切削(かんながけ)をする。

角のみ盤

ほぞ穴開け

角のみ(箱形のみの中に螺旋キリが回転する)をハンドルで下げ、木材に四角の穴を開ける。

ベルトサンダー

研削 

エンドレス状のぺーパーヤスリが2軸の間を回転運動をし材料を押し当てヤスリがけをする。

卓上ボール盤

穴開け

回転しているドリルをハンドルで下げ、材料に穴を開ける。

小型旋盤

丸棒の旋削

金属材料等を回転しバイトで外周や端面等を削る。

両頭研削盤

研削

回転している砥石に材料をあて削る。 

※ 集塵機等の機械は生徒の使用を考え除きました。
 
ジグ(補助具)について
 技術・家庭科のこぎり引きでけがき線に沿って正確に切断できる職人並の技能を身につけるのが目標ではない。しかし、作業体験が少ない子ども達に、実習でけがき線に対してどのくらいずれたかで、評価・評定をしている現状は疑問を感じている。生産現場では作業効率や加工精度を向上させ、作業の安全を確保するために色々な工夫がされている。ジグの利用も工夫の一つである。この教科の実習学習でジグの利用を通して、より安全に正確な作業を体験させることは、工夫・創造性を伸ばし生活への知恵を育てることのへの基本的な学習体験であると考えている。このことから、いくつかのジグの紹介をした。なを、ジグは決まった定番はなく、作業効率、加工精度、安全作業、作業者等の条件によって色々工夫・創造された物である。この教科の指導者として常に教材・教具の開発の中にジグ(補助具)も入れておきたい。
  
 
機械類の一般的な安全指導について

T 機械について
 1 定期的に点検をする。
点検項目 点検内容 対処方法
機械本体                  ガタつきがないか
設置状況
スパナ等で締めつけ固定する。
周辺の整理整頓。
可動部の動き                 滑らかに動くか
異音が無いか
給油する。サビ等を落とす。
部品等を交換する。
刃物、砥石等 割れ、損傷はないか。
目づまりはないか。
刃の磨耗や欠損状態
交換する。
付着している切り屑等を落とす。
交換、研磨する。
電源関係                 スイッチの作動は正常か。
コードの損傷
修理、交換する。
修理、交換する。
2 電源のON・OFFは作業者が行う。負荷をかけたままONにしない。
3 材料の大きさ、材質により、回転速度(切削速度)を調節する機械は適性の速度に調整する。(一般的に径の大きい加工、硬い材料程速度を遅くする。)
4 作業始めは材料等を少しずつ、ゆっくり送り、いきなり大きな負荷をかけない。(刃物の損傷、食い込み過ぎによる機械の停止電動機の故障等につながる)
5 刃物、材料等の送り方で刃物に横方向から力が加わる加工は、刃物の破損事故を起こし、欠けた刃物の破片が飛散し危険であるので行わない。
6 大型で重量のある機械類はアンカーボルト等で確実な設置をする。また振動のある機械類も固定する。
U 作業者について
1 良好な健康状態で行う。
2 服装は作業に適した服装に整える。(動きやす作業着、袖口の閉まった上着、すべらない靴、帽子)
3 運転方法・工程の把握(事前にスイッチの位置、正しい操作方法、加工順等の熟知)をする。
4 作業への集中−五感を駆使した加工作業(目−工作物・刃物の位置、耳−機械運転時の音・切削や切断加工時の音、鼻−
  加工時の焼けるような異臭、手−材料・ハンドル等の送り作業で伝わってくる力の感触)で異常を感じたら作業や機械の停止
  をする。
V 作業環境について
1 工具、材料、油脂類の整理・整頓を行う。
2 十分な採光と換気や適度な温度に保つ。
3 適切な機械類及び作業場所を考慮したレイアウトにする。
4 けが等に対しての医薬品を常備する。
※ 機械を使用した作業で、安全を考えた共通的な事項を掲載しました。安全を考えると多くの事柄が挙げられましたが、生徒には危ないから機械を使用しないではなく、機械を積極的に使用し、安全に、危険を回避する能力を養う体験学習の場として捉え、指導をすのが技術・家庭科担当者の使命でもある。この時期を逃すと機械を使用した安全教育を一生受けられない生徒が数多く出現してしまうことになる。
※ 各機械毎の違いは、それぞれのカードに記載
※ 機械類、工具類と作業名の3種類に分け編集

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